”double line”:日高ショーコ
- 初恋のあとさき (花音コミックス)
- 芳文社
- 2012-02-28
- 本
”嵐のあと”の2年後の設定のスピンオフ。
”初恋の後先”に収録されています。
榊(ゲイ)と岡田(ノンケ、榊によって男に開眼)のその後のお話。
BLではこういったスピンオフや番外編が多いようです。
それぞれのキャラクターへの思い入れが作者とファンの両方から強いのか、
で、その後どうなったの?
というのがどうしても気になってしまうのでしょう。
付き合って2年、一緒に住み始めて3ヶ月が経っていますが、あまりうまくいっていません。
所謂、倦怠期といったところでしょうか。
何となく上手くいっていない、停滞した雰囲気が雨で表現されています。
物語は岡田の目線で進められていきます。
そもそもこの関係ってどうなの?
ラブラブいちゃいちゃやりまくりの関係が落ち着いて、改めて考え始めている頃といったところでしょうか。
仕事でも停滞しており、いろいろ行き詰っています。
何だかなー、という感じ。
業を煮やした榊から別れを持ち出されます。
別れ話になったら、いきなり「岡田さん」に後戻りです。
「一樹」からいきなり「岡田さん」ですよ。怖いって。
榊としては、ノンケをゲイにしてしまったという後ろめたさが強烈にあるんでしょうね。
そこで「本当にアンタ、このまま続けて大丈夫?」っていうのをキッチリ確かめたくなるのでしょう。
ツンデレの榊らしい、試すような問いです。
素直に聞けばいいものを。
岡田は更に雨の中悶々としますが、答えを出します。
「俺はコレが間違いだって思ってないから」(キッパリ)
榊としては100点満点の答えでしょう!
「一樹」「…今日は早く帰れるだろ?」
冷たく言い放っていた「岡田さん」から、甘〜い「一樹」に逆戻り。
榊、エロい。
当然、家ではもうお楽しみです。
榊、もう容赦しないぞとばかりに攻めます。
榊も今まで、ちょっとは遠慮してたってことですかね。
「ノンケの男に、ここまではできんだろ〜」って言う。
何気に気苦労してます。
あ〜、この二人がやっぱり好きかも。
なんか、岡田がイイんでしょうか。
岡田はカッコよくて、社交性があり、仕事もできる。
キャリアもそれなりに積んできて、男としては一番アブラののった時期なんですよね。
女性からモテてモテて仕方がない、っていう黄金期を榊という男に出会って、男と付き合うことになっているっていう。
榊もやはりオシャレでカッコよく、自身の会社を経営して、自分の道を確立したオトナです。
女性から見れば、どちらも即結婚したい!と思うような魅力的な男性二人が恋に落ちでしまうわけで、これは何だかタマラないわけです。
ここまで読んできた日高ショーコ作品で、一番グッときました。
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